-旧車のコツ:その2- タイトコーナーの進入前は確実なスピードダウンを

ホイールサイズを小径化にした旧車は、タイトコーナーが苦手です。アールの比較的ゆるいさほど回り込んでいない中速コーナーなどは、アクセルを開けながら爽快にコーナーリングできます。しかし、タイトに回り込んだコーナーを同様に気持ちよく走るのは容易ではありません。

 

まずその際に抑えたいポイントは、とにかく無理をしないこと。特に気を付けたいのがブレーキングです。コーナー手前でしっかり減速を終了させて、ブレーキをスムーズに放しながら車体をバンクさせていく一連のコントロールを、丁寧かつ的確に実施させたいもの。この時、ステアリングにハンドル切れ角(蛇角)が付くタイミングが速いバイクと、遅いバイクがあります。またその角度も当然大きかったり、小さかったりと様々です。その辺りをライダーが積極的に操作してカバーすることになりますが、決してバイク自体が必要な動きを邪魔することのないように気を付けましょう。

 

スピードダウンを終了させてクリッピングポイントに向かうまでは、アクセルは全閉のままでガマン。もしここで早く開け始めてしまえば、立ち上がりのラインがキツくなります。あくまでアクセルを開けるポイントはクリッピングを過ぎて、ある程度車体を起こしながらにするべきです。

 

tight-corner1

1.

S字コーナーはアクセルのオンオフがどうしてもハードになるため、車体の挙動変化も大きくなりがちです。ですからなるべくスムーズな操作を念頭に置きます。

 

 

 

 

 

tight-corner2

2.

この場所ではブレーキングを終えて完全なスロットルオフで進入できるように。もしこの時点でブレーキを引きずっている状態は、明らかにオーバースピードです。

 

 

 

 

 

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3.

ほぼクリッピングポイントに到達して、アクセルを開けるタイミングを探っているところ。アクセル操作はいきなりグイッと開けるのではなく、ジワリと後輪にパワーを伝えます。

 

 

 

 

 

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4.

出口を視野に捉え、車体を起こして本格的な加速体勢に入ります。ブラインドコーナーのため走行ラインはミドル→イン→インを。加速に備えて前傾姿勢になります。

 

 

 

 

 

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5.

コーナーをクリア。車重の重さ、エンジンの回転マス(※回転する物体の質量)の大きさを理解したコントロールを心がけます。

 

 

 

 

 

 

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