-旧車のコツ:その3- エンジンブレーキを効果的に使う

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今発売されているバイクに比べると、旧車のエンジンは内部のクランクやピストンなどすべての構成パーツが重く、その分操作の際のピックアップも重くなっています。それは同時にエンジンブレーキが強くなることを意味しているのです。そのため、2ストや最近の4ストバイクから乗り換えた人の中には、コーナーの進入時にかかるエンジンブレーキの強さに戸惑った人も多いのではないでしょうか。とくに長い直線路で、コーナーに進入する前に何速かまとめて落とすようなケースの場合、強いエンジンブレーキはリアタイヤが左右に振れたり、ホッピングを誘発。冷や汗をかくような場面が多々あります。

 

対策としては減速する時間を余裕を持って取ることが一番。しかし、もう一つ上級者向けのテクニックとしては、半クラッチで巧くバックトルク(※エンブレで発生する制動力)を逃がす方法もあります。シフトダウンでクラッチを切った時に、アクセルを一瞬だけ開けて回転を合わせるテクニックと併用します。すると、どんなに強いエンジンブレーキでもその力がタイヤに直接行かずクラッチ側に逃がすことができます。その為リアタイヤが前述の左右に振れたり、ホッピングするようなおかしな挙動になることもないわけですね。むしろうまく利用することで、ライディング時の頼もしい味方になってくれるはずでしょう。

 

ポイント

エンジンブレーキにもスイートスポットと呼ばれる最もベストな回転数があります。走る場所、エンジンの仕様、乗り方によっていろいろではありますが、やや強めのトルクから除々にトルクが薄れて行くミドルレンジに至るまでの間がもっともスイートなポイントでしょう。しかし低回転まで使っていると、突然スッとトルクが抜ける場所があるので要注意。

 

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