case.3-7 旧車と楽しく付き合うちょっとしたコツ

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ここまで旧車バイクを操作する様々なテクニックを紹介してきましたが、常にこうした走り方が必要かと言えばもちろんそんなことはありません。確かに低速のハンドリングを活かして、俊敏に走るのも良いのですが、70年代のバイクの素晴らしいところは、それほど必死にならなくても十分に楽しめるところ。実際のオーナーの方ならこのことが分かって頂けると思いますが、6、7割程度のペースで走っているときが実に心地良いのです。

 

減速時でも力んで頑張らずに、コーナーではフワッと自然な動作でバンクさせます。大径ホイールによる軽快感と、高い重心が作り出す雰囲気は独特なものです。現行のバイクを「曲がる」と表現するのであれば、この当時のバイクは「バンクしている」という感覚が強くあります。加速でも無理にエンジンを回さずに、70年代特有の力強い低中速トルクを活かして、余裕を持って立ち上がる。日本のバイクはこんなにも威厳に満ちた走りをするものなのかと感心してしまいます。旧車を心底楽しむのであれば、まずこういう走り方をマスターしない手はありません。これは、現行のバイクではどうあがいても真似の出来ない至高のフィーリングなのです。

 

コツを抑えてターンを楽に

70年代から80年代前半の旧車は、旋回半径の狭いタイトターンやUターンが楽です。しかしそれは事実なのですが、今のバイクと比べるとハンドル自体が大きく、また切れ角も大きいために、フルロックの状態で曲がろうとするのは容易ではありません。いつものようにハンドルを切っただけでは手が届かなくなります。そこで、もしフルロックするのであれば腰の位置を外側にオフセット。そうした上で、上体を出来るだけハンドルと平行になるようにして手が伸びきらないようにします。

 

【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください

 【車種別】トップ
 case.1-1 ネイキッド YAMAHA XJR(KAWASAKIゼファー、HONDA CB、etc)
 case.1-2 スポーツネイキッド KAWASAKI ZRX(FZ1、GSR750、etc)
 case.2-1 スーパースポーツ SUZUKI GSX-R(YZF-R1、CBR1000RR、etc)
 case.2-2 【テクニック1】 スーパースポーツで下りコーナーを曲がる
 case.2-3 【テクニック2】 スーパースポーツで上りS字コーナーを曲がる
 case.2-4 【テクニック3&4】 リアブレーキでバイクのバランスをコントロール
 case.2-5 【テクニック5&6】 下半身で荷重をコントロール
 case.3-1 旧車 KAWASAKI Z1(HONDA CB750、HONDA CBX、etc)
 case.3-2 旧車には特有の乗り方がある
 case.3-3 旧車バイクの実践的な走り方を学ぶ
 case.3-4 旧車バイクで下りの中速コーナーをこなす
 リアブレーキを使い、下りコーナーをこなす
 case.3-5 苦手な人の多い、右コーナーのヘアピンを走るコツ
 case.3-6 旧車を走らすための5つのライディングフォーム
 case.3-7 旧車と楽しく付き合うちょっとしたコツ
 case.3-8 旧車はバンク角が少ないことを忘れずに
 case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi
 case.4-2 外車バイクを乗りこなすポイント
 case.4-3 個性際立つドゥカティの極意
 case.4-4 モトグッチとBMW。対照的な縦置きエンジンモデル
 case.5-1 単気筒バイクの奥深き本質
 case.5-2 単気筒バイクはリラックスとエンブレが重要

 


 

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