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国産旧車バイクの乗り方

すでに発売から40年以上経つ旧車の人気は、未だに根強いものがあります。それは現行バイクにはないスタイルや雰囲気、歴史的価値があるだけではなくて、何より走っていて楽しいからです。独特の排気音やエンジンから伝わるフィーリングは実に爽快。そして旧車なりのスポーティーさも大いに魅力です。

 

しかし、実際には旧車のスポーティーさは、一般的にあまり理解されていません。例えば、絶版バイクの人気モデルであるZやマッハを思い切り走らせたりすると、「そんな希少価値の高いバイクで、よくそんなアグレッシブな走りが出来ますね」。だとか、「絶版バイクは飛ばさずゆっくり走るものでしょう」という話が決まって出てきます。どうやら旧車はのんびり走るものだと、ほとんどの人が決めつけてしまっているのです。もちろんバイクに対する考え方は人それぞれ違っていて当然ですし、楽しみ方も異なってきます。ただし、旧車のスポーティーさやポテンシャルについては、かなり低く捉えられているというのが実情です。

 

KAWASAKI Z1(HONDA CB750、HONDA CBX、etc)の運動性

低速のコーナーや、先の状況が分からないワインディング、路面コンディションが悪い場所などでは、これから題材に扱うZ1の運動性が光ります。それは、当時のバイクが持つ車体のディメンションやタイヤのサイズ、エンジン特性などが低速での走行に見事マッチしているからです。そのためにハイパフォーマンスのバイクが自身の性能を発揮させられないような場所では、旧車の方が扱いやすいことは多い。

 

確かに、最新バイクは低速でも扱いやすいモデルが増えてきています。でも同じくらいのペースで峠を走ったとしても、性能を使いこなせていない高性能バイクよりは、設定された領域に近い速度で操作可能な旧車の方が、操る楽しさは大きいものです。

 

Z1を題材にした旧車のライディングテクニックは、速く走るためだけのものではありません。それは知っておくと爽快に走ることができるノウハウです。しかし、マスターさえしてしまえば、結果的に速く走ることも出来るはずでしょう。

 

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 旧車の扱いには、常にいたわる気持ちを/KAWASAKI Z1(CB750、CBX、etc)
 愛情を持った各操作にズームイン/KAWASAKI Z1(CB750、CBX、etc)
 【基本】旧車でコーナーリングを攻略する
 【基本】ヘアピンコーナーではメリハリの効いた走りを
 【応用】右コーナーの走り方
 【応用】下りのヘアピンではリアブレーキを
 【応用】Uターンは旧車と相性抜群
 -旧車のコツ:その1- 「急」のつく動作は避けるように
 -旧車のコツ:その2- タイトコーナーの進入前は確実なスピードダウンを
 -旧車のコツ:その3- エンジンブレーキを効果的に使う
 -フォームと操作系のコツ:その1- スイングアームの垂れ角に応じたアクセルワークを
 -フォームと操作系のコツ:その2- 関節の動きを妨げない可動域を確保する
 -フォームと操作系のコツ:その3- ハンドリングの細部をチェック
 -フォームと操作系のコツ:その4- ライディングフォームの細部をチェック