【低速ターン】アクセルワークを駆使してバランスを保つ

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スピードが落ちるほどに、フロントタイヤは安定感を失います。ストップする寸前ぐらいまで速度をゆるめて、車体がちょっとでも傾き、前輪にハンドルの切れ角がついていると容易く内側へ向く力が強まります。

 

この低速域で重要な操作が、前輪と後輪側のバランスを巧みにとる“アクセルワーク”です。これは実践での経験を積んでいくというよりは、練習して会得するのがベター。

 

広く知られた練習法ですが、空き地や土手などのスペースを使って、「コの字」や「スラローム」を今一度丁寧に練習してみます。そしてこのとき必ず、前輪がふらついてしまうほどの低速域で行うこと。これは、少しでも速度が出た途端に操作がラクになってしまい練習する意味がなくなってしまうためです。練習中は安定感を失うあまりにハンドルを押さえたい衝動をこらえて、スローペースで訓練しましょう。

 

微速で「コの字」や「スラローム」を練習すると、アクセルを開けてから路面にトラクションがかかるまでの反応が意外に遅いこと。そのレスポンスの鈍さを考慮して、早めにアクセルを開ける必要があるということが分かるはずです。それに「コの字」や「スラローム」のように、90度の方向転換をする走りと、左右へスムーズにターンする走りとでは、前輪にハンドルの切れ角を与える時機とトラクションをかけるタイミングが違ってきます。「コの字」の向き変えではかなり早くから、スラロームでは逆にだいぶ後半にスロットルを開けて、“アクセルワーク”を駆使します。

 

→ ポイント

バイクの旋回の基本とも言えるのが、アクセルを開けてトラクションで立ち上がる走行です。コツはアクセルを開けすぎず、“キュッ”とクイックな操作でバイクのバランスを保つこと。このバランス感覚は開閉タイミングによるところが大きいのでコツをつかむのにもってこいです。前輪がふらつくような極低速域で、安定感を保つのがきついぐらいの方が上達は飛躍的に早まります。

 

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