【クラッチワーク】クラッチレバーのストローク量は半分を目安に

clutch wire

現在市場に出回るバイクのクラッチには、「ワイヤー」と「油圧」式の2タイプあります。

 

一般的なワイヤー(ケーブル)式に対して、油圧式の方は基本的にメンテナンスフリー。ワイヤー式の場合、日々半クラッチを使用していると、どうしてもクラッチユニット内のフリクションプレートなどが減ってきて、その都度遊びを調整をしなければなりません。しかし、油圧式であればこの作業が不要というメリットがあるわけです。

 

ただし、油圧に比べてワイヤー式の方がクラッチレバーでダイレクトなタッチを得ることが出来ます。またワイヤーが劣化してきて動きがシブくなるまでは、たいていクラッチを切るときのレスポンスも良好。

 

この両者の違いは構造上によるものです。メンテナンスフリーの油圧式は、レバーとクラッチユニットとの間にオイルを介しています。そのため必然的に半クラッチの効くポイントや、クラッチを切ったときの反応にどこかキレ味の悪さが現れてしまうわけです。

 

それでは次に、クラッチが切れるポイントについて。両タイプ共にクラッチレバーのストローク範囲において、大概は半分握った辺りが切れる(つながる)箇所となります。つまり、これ以上さらに握り込んだところで既にクラッチが切れている以上意味がないわけです。

 

これは加減速のシフトアップ・ダウン時のクラッチ操作に大きく影響します。例えばギヤシフトの度にクラッチレバーを目一杯握り込むと、その間は当然、タイミングを合わす為にアクセルやシフト操作を待たなければいけません。しかしそれが半分ぐらい握ったところで良ければ、単純に操作時間が1/2となり素早くスムーズな操作が可能となります。

 

そして信号待ちで停車する場合にも同じことが言えます。1速でクラッチを握ったまま待っている時も、油圧式だと常に反力がかかるために握っている左手は意外と疲弊するもの。このとき目一杯クラッチレバーを握り込んだ状態よりも、グリップから少し離れた位置の方が遥かにラクですね。さすがにギヤシフト同様の半分のストローク量では、停車時に若干引きずってしまうことがあるのでもう少し握り込む必要がありますが、いずれにしてもフルストロークさせる必要はないわけです。最低限の労力でラクに操る術をマスターしましょう。

 

 

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