【ブレーキング】良し悪しはリリースコントロールで決まる

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フルブレーキングのような目いっぱいストッピングパワーを発揮させる場面のみでなく、普段のブレーキングでもなめらかな動作とバランスコントロールは欠かせません。先にも紹介したように、一定の力をキープしたままブレーキングすると、減速するほどにブレーキの効きが増します。これをうまくコントロールするのが焦点になるわけです。

 

例えば、体験した人であればよく理解出来ると思いますが、速度が20km/h以下になってくるとバイク自体や前輪の慣性力がなくなり始めます。そして10km/h以下になるとこのバイクと前輪の慣性力は急に下がって安定性はまったく望めません。

 

ブレーキングのなめらかな動作とバランスコントロールは、この1020km/h付近のブレーキ入力のゆるめ方が握っているといっても過言ではありません。速度が30km/h以上出ている場合はまず始めにギュッと強めにブレーキング、停止したい目標まであらかじめ余裕をもったスピードダウンをしておきます。そこからデリケートなレバーコントロールを意識してゆるやかに停まるパターンが最適です。

 

このブレーキレバーのゆるめ方、言い換えるとブレーキ入力の抜き方にこそ乗り手のセンスが問われます。このテクニックに、バイクを自在に扱えるかどうかの大きな部分が占められているのです。普段慣れ親しんだこの操作が、実はバイクを乗る上で最も繊細さが要求されるものなのです。

 

要は、ブレーキングの良し悪しはゆるめ方(リリースコントロール)でほぼ決まります。またリリースコントロールは停車時のブレーキングを始め、コーナーリング手前の減速ではより重要になってきます。

 

コーナー進入時でのハードブレーキングから、リーンのきっかけを作る向き変えでブレーキをリリースするまでと、すべてこのコントロール・テクニックが動作を左右します。今までのように「ただ単純にブレーキングすればOK」と軽く考えずに、常にスムーズさにこだわる操作を意識してそれを反復。普段からこうしてセンスを磨くことこそが上達への近道となるわけです。

 

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