【アクセルワーク】「負圧可変ベンチュリー」と「フューエル・インジェクション」

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キャブレターの構造タイプには、ケーヒンCRFCR、ミクニTMTMR等のキャブで知られるダイレクトなアクセルフィールが魅力の、先に紹介した「ピストンバルブ型」。そして、低回転域のアクセルワークの難しさを減らすために改良を重ねて生まれた「負圧可変ベンチュリー型」があります。

 

CVSUキャブがこの「負圧可変ベンチュリー型」で、主な4ストエンジンのほとんどで採用されています。構造的にはピストンバルブをアクセル(※スロットル)ワイヤで直接動作させずに、負圧によって上下させています。 更に詳しく言うと、エンジン側に近いキャブレターの吸入通路に円状のバタフライバルブが設置。このバタフライをアクセル操作によって開閉すると、それが決める吸入負圧でピストンバルブが上下するために、混合気のバランスは崩れにくくなるのです。つまりこうした構造の為、低回転でいくらアクセルグリップを目一杯開けても、キャブレター内のピストンバルブは1/41/3など吸入負圧に応じてしか動かないわけです。

 

キャブレターを用いない、最新テクノロジーの「フューエル・インジェクション・システム」(※燃焼噴射装置)が搭載されたバイクも勿論、アクセルワークのデリケートな問題を改善しています。それはエンジンの回転数とアクセル開度を探知して、そのタイミングにベストな燃焼噴射量を供給するからですね。

 

とは言え、この「負圧可変ベンチュリー型」と「フューエル・インジェクション・システム」のどちらも低回転域で「アクセル全開の操作」をすべてカバーしてくれるということはありません。結局は基本のコツに従って、バイクに語りかけるように的確で慎重な操作が何よりも肝要となるのです。

 

→ ポイント

どの回転域でアクセルを開けても、その都度適正な混合気を作り出す負圧可変ベンチュリー型のキャブレターやフューエル・インジェクション。しかし、この2モデルも全能ではありません。基本のアクセル開度と加速効率が最もバランスするポイントは、自身で身につけておきましょう。

 

 

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