タイヤは滑り続けていることを理解しスリップに対処する

2014年7月5日 Category - スリップの対処法 Comment : 0

バイクを走らせる上で気を付けなければならないのが「スリップ」です。雨天時などの路面が濡れているときほど危険性が増すこのスリップですが、言うまでもなくライダーにとっては天敵以外の何ものでもありません。そして、誰もが一度はヒヤッとした経験があることだと思います。このスリップに関しては、滑ってしまったら最後。一般的には、そのまま転倒してしまうものだと考えがちです。

しかしこれが誤解で、

バイクというのはタイヤが滑っても必ずしも転倒するものではない

のです。いや、より詳しく説明すると、

バイクのタイヤは常に少しずつ滑っている

のです。冷静に考えれば当然のことなのですが、きっとこの事実を把握して走行しているライダーはごくひと握りでしょう。

いつでもわずかに滑り続けている

ちょっと考えれば合点がいくことですが、どんなにグリップの強いタイヤであっても路面とタイヤがガッチリ固定されていることはありえませんし、土台出来るはずもないのです。このように、タイヤはいつでもわずかに滑り続けているのですが、乗り手としてはこの滑り具合がわずかで、しかも一定の間隔であれば気にも留めないものです。逆にそのグリップ力に満足さえしている状況なのですが、この滑り方がひとたび変化するとそうもいきません。突然、滑り方が早くなって一定でなくなれば、途端に焦ってしまうはずです。

このときに、タイヤの状況がグリップの限界で、スリップする紙一重のコンディションで走行していたのであればさすがにお手上げでしょう。が、実際にバイクライフを送っている中で遭遇する機会もあるでしょうが、グリップ云々に関係なくスリップしてしまうケースが多々あるのです。

では、なぜそのようなことが起きてしまうのでしょうか。路面も濡れてなく、タイヤのグリップ力だって十分確保しているにも関わらずステンッ！　天候や、グリップ性能に関係なく転んでしまう理由をここから見ていきましょう。