【ライディングポジション】高速走行の風圧は前傾角を深めて対応

wind pressure

アメリカンバイクを除いて、基本的にスポーツバイクはセミアップハンドルからフラットハンドル、スーパースポーツ系のクリップオンハンドルまで前傾姿勢をとるものです。そしてこの前傾のライディングポジションはもともと高速向きですから、乗り手がそれをうまく使わない手はありません。

 

例えばカウルのないバイクの場合、高速道路の走行時はかなりの風圧を上半身は受けます。そこでその時ですが、風圧に耐えようと、ハンドルを握る手に力が入って引っ張ってしまったり、背筋や腹筋などの筋肉を無意識に緊張させてはいないでしょうか。

 

こういうケースでは腰を後ろに引いて上半身の前傾角を深めて、前方からの風圧に頭からよりかかるイメージで体重を預けてバランスを取ります。この際高速道は一般道や峠と比べてほぼ直線路ですので、コーナーリングなどを前提としたライディングポジションをとる必要はありません。またこの風圧に上手く身体を委ねた姿勢はハンドルを握る両腕に負担をかけないで済むなど、疲労を軽減するメリットもあります。

 

一方、カウルのあるバイクでもヘルメットはスクリーンから出るもので、走行風圧の影響は必ず受けます。それがスーパースポーツ系などのスクリーンの低いバイクなら尚更ですが、実は大柄なスクリーンシールドが付いたツーリングモデルのバイクでも注意が必要です。

 

そもそもスクリーンは、風圧に耐える強度を保持するために相当の厚みがあります。そしてこの厚みがレンズ効果を生んで、前方が歪んで見えてしまうのです。経験者であれば分かると思いますが、結果これは距離感などを狂わせてしまいます。ですから風圧を避けようとするあまり、スクリーンの内側に潜り込むように頭の位置を下げ過ぎないこと。どのメーカーもスクリーントップで走行風が上に逃げるよう設計されていますので、ヘルメットシールドの位置がスクリーンと被らないあたりで風圧は充分に回避出来るのです。

 

→ ポイント

欧州では昔から「走行風圧」と「ライダーの前傾角」との関係に重点が置かれてきました。探すのは、風圧を利用して疲れを軽減する、上半身の理想的な前傾角位置。このとき頭の位置だけではなく上半身全体で均等に風圧を受けるように、そのままの姿勢で前傾角を除々に変えていきます。

 

 

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