case.3-6 旧車を走らすための5つのライディングフォーム

一説には、かの伝説的レーサー、ケニーロバーツが考案したとされるハングオン。今では多くのライダーがやったことのあるこのライディングフォームも、登場したのは70年代後半です。つまりZ1を始め、国産旧車はこうした乗り方などはまったく考えていませんでした。

 

太いタイヤであればバンクした時に接地する面が移動してしまいます。ですので、これを補正するために体重移動する意味もありますが、Zのようにこれだけ細いタイヤで重心が高いバイクだと、その動きは無駄となり、バイクとの一体感もなくなって不安定になります。だから何よりも基本のリーンウィズをマスターして、リーンインとアウトを応用するのがベストといえます。

 

リーンウィズ LEAN WITH

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旧車(クラシック)ではリーンウィズが基本です。バイクと一体になってバンクします。バイクはそもそもこの乗り方を想定して設計されていますからそのスタイルを踏襲するべきですね。

 

リーンアウト LEAN OUT

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見ての通り、リーンアウトはブラインドコーナーで前が見えない場合。また極端な低速コーナーでバンク+ハンドルも切って曲がる場合などに使います。バンク角が少なくなる点に注意。

 

リーンイン LEAN IN

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最近はあまり見る機会の少ないリーンイン。このフォームはバンク角が深くなります。障害物を避ける時など、頭の位置を動かさずバイクだけ起こせば自然と一瞬リーンインになります。

 

ハングオン HANG ON

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ポピュラーなライディングフォーム、ハングオン。高速コーナーで使うこともありますが低中速のコーナーではまず必要ナシ。リーンウィズで丁寧に走ったほうが遥かに確実です。

 

よりオフセットしたハングオン OFF SET-HANG ON

offset-hang-on

少し多めに腰を落としてみます。さほど違わないように見えますが、バイクとの一体感は完全になくなり、かなり不安定な状態。旧車と大きくオフセットしたハングオンとの相性は悪いです。

 

【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください

 【車種別】トップ
 case.1-1 ネイキッド YAMAHA XJR(KAWASAKIゼファー、HONDA CB、etc)
 case.1-2 スポーツネイキッド KAWASAKI ZRX(FZ1、GSR750、etc)
 case.2-1 スーパースポーツ SUZUKI GSX-R(YZF-R1、CBR1000RR、etc)
 case.2-2 【テクニック1】 スーパースポーツで下りコーナーを曲がる
 case.2-3 【テクニック2】 スーパースポーツで上りS字コーナーを曲がる
 case.2-4 【テクニック3&4】 リアブレーキでバイクのバランスをコントロール
 case.2-5 【テクニック5&6】 下半身で荷重をコントロール
 case.3-1 旧車 KAWASAKI Z1(HONDA CB750、HONDA CBX、etc)
 case.3-2 旧車には特有の乗り方がある
 case.3-3 旧車バイクの実践的な走り方を学ぶ
 case.3-4 旧車バイクで下りの中速コーナーをこなす
 リアブレーキを使い、下りコーナーをこなす
 case.3-5 苦手な人の多い、右コーナーのヘアピンを走るコツ
 case.3-6 旧車を走らすための5つのライディングフォーム
 case.3-7 旧車と楽しく付き合うちょっとしたコツ
 case.3-8 旧車はバンク角が少ないことを忘れずに
 case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi
 case.4-2 外車バイクを乗りこなすポイント
 case.4-3 個性際立つドゥカティの極意
 case.4-4 モトグッチとBMW。対照的な縦置きエンジンモデル
 case.5-1 単気筒バイクの奥深き本質
 case.5-2 単気筒バイクはリラックスとエンブレが重要

 


 

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