case.2-3 【テクニック2】 スーパースポーツで上りS字コーナーを曲がる
先に紹介した下りのコーナーでは、スーパースポーツバイクは大きなR(アール)を描きながら走行していたのが分かってもらえたと思います。どのバイクでも、特にスーパースポーツの場合コーナーリング中はアクセルのオンオフを極力避けたいもの。ですから実は、スピードの調整はアクセル開度を一定のままにしてリアブレーキで行っているのです。
そしてお次は、上りのS字コーナーです。アクセルを開けながらバイクを倒し込んで右コーナーを旋回した後に、次の左コーナーへ向けて減速とシフトダウンを針の穴を通すような絶妙なタイミングで行いながらアプローチしていきます。コーナーを曲がり終えた瞬間はまだアクセルは開いていますが、車体を起こして次の左コーナーに入る準備段階では既にアクセルを閉じてブレーキングを開始して、同時にシフトダウンも行います。そして左コーナーへの進入時はシフトダウン後にクラッチをつないで、先ほど同様にフロントブレーキを引きずりながらクリッピングポイントに向けて旋回を開始していきます。
1.
イン側いっぱいに、道路のアウト側からバイクを寄せていきます。上りだからといって雑なアクセルワークは厳禁。
2.
バイクを寝かしこんでいき、クリッピングポイントに向けて操作します。この時点でアクセルはすでに開け始めている状態に。
3.
クリッピングを通過。立ち上がりに備えて、アンダーステアを抑えるようにフロント側へ上半身の荷重を強めていきます。
4.
アウトへ広がり過ぎないように速度と姿勢をコントロール。コーナー間のつながりを意識して、切り替えしに備えて体勢を整えます。
5.
アクセルを戻してシフトダウン。ステップを踏み込むイメージで体と荷重を右から左へと移動。切り替えしはスムーズに行います。
6.
左コーナーに向けて、素早く操作を完了させます。さらにR(アール)のきついコーナーに備えて、あわてず平常心でブレーキング。
◆【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください◆
◇ 【車種別】トップ
◇ case.1-1 ネイキッド YAMAHA XJR(KAWASAKIゼファー、HONDA CB、etc)
◇ case.1-2 スポーツネイキッド KAWASAKI ZRX(FZ1、GSR750、etc)
◇ case.2-1 スーパースポーツ SUZUKI GSX-R(YZF-R1、CBR1000RR、etc)
◇ case.2-2 【テクニック1】 スーパースポーツで下りコーナーを曲がる
◇ case.2-3 【テクニック2】 スーパースポーツで上りS字コーナーを曲がる
◇ case.2-4 【テクニック3&4】 リアブレーキでバイクのバランスをコントロール
◇ case.2-5 【テクニック5&6】 下半身で荷重をコントロール
◇ case.3-1 旧車 KAWASAKI Z1(HONDA CB750、HONDA CBX、etc)
◇ case.3-2 旧車には特有の乗り方がある
◇ case.3-3 旧車バイクの実践的な走り方を学ぶ
◇ case.3-4 旧車バイクで下りの中速コーナーをこなす
◇ リアブレーキを使い、下りコーナーをこなす
◇ case.3-5 苦手な人の多い、右コーナーのヘアピンを走るコツ
◇ case.3-6 旧車を走らすための5つのライディングフォーム
◇ case.3-7 旧車と楽しく付き合うちょっとしたコツ
◇ case.3-8 旧車はバンク角が少ないことを忘れずに
◇ case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi
◇ case.4-2 外車バイクを乗りこなすポイント
◇ case.4-3 個性際立つドゥカティの極意
◇ case.4-4 モトグッチとBMW。対照的な縦置きエンジンモデル
◇ case.5-1 単気筒バイクの奥深き本質
◇ case.5-2 単気筒バイクはリラックスとエンブレが重要
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