「ヒジを絞る」という通説を鵜呑みにしない

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その昔、教習所ではバイクに乗るときは「ワキを締めるように」と習った人も多いことでしょう。当時はバイクが社会現象になるほどの人気を博し大勢のライダーが存在したために、運転技術の教習の際もある一定の決まりごとを設けないことには収拾がつかなかったという背景が少なからずありました。ですが、それをそのまま現代でも踏襲するとなると無理が生じます。

 

「ワキを閉める」ライディングフォームがよかった場面も確かにあったのかもしれません。しかし、現代の交通事情や環境においてはかなり疑問があります。というよりは、全く成立しません。

 

バイクが曲がろうとする時に、セルフステアの力が発生するのはご存知でしょう。バイクの特性上、車体を傾けたほうに自然とステアリングの切れ角がついて曲がろうとするものですね。

 

しかし、ワキを締めてしまい腕の自由度を制限すると、結果的にそのセルフステアの特性を制限することになるのは想像に容易です。しかもこのセルフステアを効果的に利用するには、上半身の自由度を可能な限り確保しておいて、極力ハンドルを腕の力で抑えないようにすることがコツですから、ワキを閉めることは全く逆の動作を行うことになります。

 

通説は現代には全く通用しないことを踏まえ、ハンドルからは力を抜いて、その動作を乱すなんらかの外部の要因に対してはすぐに対処できるように備えておく。これはすべてのバイクの基本動作と言っても良いでしょう。上半身をリラックスさせてハンドルを両手で握り、一番落ち着く角度にヒジを曲げてみる。上から見たこのポジションがベストと言えます。頭では分かっていてもなかなかこの「上半身をリラックスさせる」感覚というのは初心者ライダーの方には難しいかもしれません。でも、とにかくバイクに乗って慣れることでそれはいずれ当たり前に出来るようになります。

 

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