case.1-1 ネイキッド YAMAHA XJR(KAWASAKIゼファー、HONDA CB、etc)
KAWASAKIゼファーや、HONDA CBといったモデルが全盛を極めたネイキッドブーム。そのネイキッドバイクの中でも、ヤマハXJRの扱いやすさは際立っています。エンジンの出力特性はやさしくて、サスペンションは前後ともよく動作します。また操作にあたってライダーが力を加えると、常に機敏に反応してくれます。
ネイキッド全般に言えることですが、高回転高出力というハイパフォーマンスな個性は必要としていません。ですから、エンジンをやたらと回すのではなくて、低回転域からのトルクを有効に活用すべき。アクセルを開ける度合いに対して、その反応にベストな回転域で走ると気持ちがいいものです。
走りに関してはおおかた理想的なのですが、車体そのものの動きは“素早い部類”には入ってきません。そのため、ワインディングでの基本的な乗り方としては、コーナーのアール(半径)を大きく回るようなライン取りが良いでしょう。バイクに無理な力をかけずに、自然に進入していくのがベストです。
とはいえ、気をつけなければいけない点もあります。アールを大きくトレース(なぞる)していくということはつまり、バイクのバンク時間が長くなることです。コーナーの立ち上がり付近でも比較的寝ていることが予想されますから不用意にアクセルは開けないように。いかに扱いやすいエンジンとはいえ、そこは1000ccオーバーのビッグトルクです。タイヤにプレッシャーが掛かっている場面ではたやすく滑りを誘発してしまいます。
XJRのコーナーリング
1.
まずコーナー進入に備えてブレーキング。フロントサスをしっかりと沈めていきます。
2.
スムーズに寝かせていき倒しこみます。走行ラインは余裕を持って大きめにとります。
3.
基本的にはリアから旋回力が増加。自然な旋回力に任せてリラックスして曲がっていきます。
4.
クリッピングポイント(コーナー内側に最も近い地点 )付近では特にアクセルは丁寧に操作。
5.
コーナー出口に向けて態勢を整えて、除々にアクセルをオープン。脱出ラインは大きめに。
6.
リアにしっかりと荷重を乗せて立ち上がります。この際ハイサイド(横へ滑った後に急にタイヤのグリップが回復して起きる転倒 )に注意。
◆【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください◆
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◇ case.1-1 ネイキッド YAMAHA XJR(KAWASAKIゼファー、HONDA CB、etc)
◇ case.1-2 スポーツネイキッド KAWASAKI ZRX(FZ1、GSR750、etc)
◇ case.2-1 スーパースポーツ SUZUKI GSX-R(YZF-R1、CBR1000RR、etc)
◇ case.2-2 【テクニック1】 スーパースポーツで下りコーナーを曲がる
◇ case.2-3 【テクニック2】 スーパースポーツで上りS字コーナーを曲がる
◇ case.2-4 【テクニック3&4】 リアブレーキでバイクのバランスをコントロール
◇ case.2-5 【テクニック5&6】 下半身で荷重をコントロール
◇ case.3-1 旧車 KAWASAKI Z1(HONDA CB750、HONDA CBX、etc)
◇ case.3-2 旧車には特有の乗り方がある
◇ case.3-3 旧車バイクの実践的な走り方を学ぶ
◇ case.3-4 旧車バイクで下りの中速コーナーをこなす
◇ リアブレーキを使い、下りコーナーをこなす
◇ case.3-5 苦手な人の多い、右コーナーのヘアピンを走るコツ
◇ case.3-6 旧車を走らすための5つのライディングフォーム
◇ case.3-7 旧車と楽しく付き合うちょっとしたコツ
◇ case.3-8 旧車はバンク角が少ないことを忘れずに
◇ case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi
◇ case.4-2 外車バイクを乗りこなすポイント
◇ case.4-3 個性際立つドゥカティの極意
◇ case.4-4 モトグッチとBMW。対照的な縦置きエンジンモデル
◇ case.5-1 単気筒バイクの奥深き本質
◇ case.5-2 単気筒バイクはリラックスとエンブレが重要
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