case.2-1 スーパースポーツ SUZUKI GSX-R(YZF-R1、CBR1000RR、etc)

GSX-R

ハイパフォーマンスかつ最速のバイクジャンルといえば、スーパースポーツに他なりません。魅力は他の追従を許さない“運動性能”に尽きます。でもそれは逆に、操作レベルを高くしている要因でもあります。どういうことかと言うと、エンジンがパワフルな分、加速から減速、ハンドルの切り替えしに至るまで、バイクのすべての動きにエンジンが深く連動してくるからです。

 

スーパースポーツを意のままに操作するためのポイントは、的確なアクセル操作です。例えば、加速について。無闇やたらとアクセルを開けていたのでは、バイクだけが勝手に体を離れて走ってしまい、最悪ライダーは置いてきぼりに……。乗車位置が悪いとフロントが上がってしまいアンダーステア(※コーナーのアウト側に膨らむステアリング特性)になってしまうのです。

 

アンダーステアにならないようにバイクを進みたい方へ向かせるには、体重をしっかりと前輪に掛けます。そしてそうする為には、いつでも体を前方に動かせるように、常に両足でステップを踏ん張っている必要があります。場合によっては

→ シートからお尻が浮くぐらい足に力を入れてステップを踏ん張る

→ ハンドルを両手で引き寄せるようなイメージで体を前方にずらす

→ 体重を前方に掛けて戦闘態勢を取り、加速の「G」に対抗する必要がある

わけです。

 

そしてその時肝心なのが、左手でハンドルをしっかり握って、アクセルを握る右手を自由に動かせるようにしておくことです。スーパースポーツの加速では想像以上に強烈なGが掛かりますから、完全に右手をフリーにすることは無理があります。でも、右ヒジをタンクに当てることで右手首の負担を減らしたり、右脇を閉めて右手が勝手に動かないように固定するなどして、不必要なアクセルの開閉が起こらないように右手首の動きを自身で管理しなければならないわけですね。極論を言えば、アクセル開度が決まればあとは体重移動でバイクの動きをコントロールするぐらいのボディーアクションが要求されるのです。逆に言えば、ボディーアクションを有効に行うためにアクセル開度は緻密に管理されなければならないということです。

 

【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください

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