case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi

Ducati

海外メーカーのバイクにはそれぞれに、特有の持ち味があります。そしてそれは、各メーカーのスタンスに因るものです。例えば、完成した一つのモデルにいくつかの諸問題があったとしても、彼らはそこで指針をチェンジすることはありません。それに手垢を染み込ませるように長い年月を掛けて、ひとつずつ検証しながら熟成させていくのです。

 

イタリア最古のモーターサイクルメーカーであるモトグッチの縦置きVツインは、元々は4輪車用のエンジンを積んだのが始まりとされています。偶然そういうモデルになったというよりは、当時はそれしかなかったのです。今思えば、初めて出来上がった試作モデルはかなり乗りにくかったことでしょう。でも、そこで見切りを付けることなくこうして現在まで続けて来られたのは、その時既に開発陣は、不備がある中でもどこか乗りこなす面白さがあることを発見していたのだと推測できます。そしてその後は、その良さを引き出すように熟成と進化を繰り返してきたということですね。

 

ドイツの巨大モーターメーカーBMWも、当初は水平対向2気筒エンジンは横置きでしたが、信頼性の高いシャフトドライブには縦置きがモアベターということで縦置きになりました。そして結果それがBMWの個性になっているのです。また、走りには縦置きならではのクセがあっても、ツアラーに向いた安定感が得られるという判断もきっとあったことでしょう。

 

そして、官能的と評される乗り味が真骨頂のイタリアのドゥカティの場合は、Lツインエンジンも、当時は革新的であった格子型のトラスフレームもファビオ・タリオーニという天才エンジニアの発想から生まれてきたものです。きっと彼は、完璧でなくてもその欠点を凌駕するほどの官能的フィーリングに絶対の自信を持っていたのでしょう。そうしてドゥカティは欠点を持ち味としながらも、常にファンの期待を裏切ることなく進化を続けてきたわけです。

 

【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください

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 case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi
 case.4-2 外車バイクを乗りこなすポイント
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 case.4-4 モトグッチとBMW。対照的な縦置きエンジンモデル
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