case.1-2 スポーツネイキッド KAWASAKI ZRX(FZ1、GSR750、etc)
カワサキZRX、ヤマハFZ1、スズキGSR750 など、端的に、スーパースポーツバイクがベースのネイキッドタイプである「スポーツネイキッド」。このジャンルであるZRXは、先のXJRと比較すると遥かにスポーティーな乗り味です。スーパースポーツと同等の完成度を持つネイキッドバイクと言っても決して大げさでないのは何よりもこのネーミングが実証してますね。
しかし、エンジンもハンドリングもスポーツネイキッドとして数あるジャンルの中で独自の路線を築いてはいますが、車体を細部までチェックしていくとさすがに昨今のスーパースポーツバイクと同等というわけにはいきません。
各部位を見てみましょう。まずエンジンは高回転型でパワーがみなぎっている印象、そしてアクセルワークに対する反応も機械的でなく、クイックでありながらどこか味わいのあるものです。サスペンションに関してはフロントフォークの動きに若干物足りなさを感じますが、その中でいろいろとセッティングを試していくのも面白いはず。またキャスター角(※地面に垂直な線に対してフロントフォークがどれだけ傾斜しているかを表す角度)は比較的立ち気味の車種ですから、操作の際は自然とフロント側に重点を置くようになりますね。
一般的にスイングアームの剛性はあまり高くはありませんので、リアのサスペンションをカッチリ固めてしまうと滑りやすい足回りになってしまうため要注意です。ブレーキは何の問題もなさそうです。効きを始めブレーキレバーの入力に対するコントロール性も高いので、余計な処理は不必要。せいぜいブレーキパッドを交換する程度で十分でしょう。意外と気をつけておきたいのがこの車種の特徴でもあるフロントカウル。ハンドル周りに直付けされていますから、実はハンドリング時に風の抵抗を受けやすいんですね。
このように幾多あるラインナップにあって、このジャンルは個性が光るバイクタイプです。じっくり付き合えばかけがえのないパートナーに成り得る、走り好きなライダーにお勧めのモデルと言えます。
◆【車種別】他のポイントも合わせてご覧ください◆
◇ 【車種別】トップ
◇ case.1-1 ネイキッド YAMAHA XJR(KAWASAKIゼファー、HONDA CB、etc)
◇ case.1-2 スポーツネイキッド KAWASAKI ZRX(FZ1、GSR750、etc)
◇ case.2-1 スーパースポーツ SUZUKI GSX-R(YZF-R1、CBR1000RR、etc)
◇ case.2-2 【テクニック1】 スーパースポーツで下りコーナーを曲がる
◇ case.2-3 【テクニック2】 スーパースポーツで上りS字コーナーを曲がる
◇ case.2-4 【テクニック3&4】 リアブレーキでバイクのバランスをコントロール
◇ case.2-5 【テクニック5&6】 下半身で荷重をコントロール
◇ case.3-1 旧車 KAWASAKI Z1(HONDA CB750、HONDA CBX、etc)
◇ case.3-2 旧車には特有の乗り方がある
◇ case.3-3 旧車バイクの実践的な走り方を学ぶ
◇ case.3-4 旧車バイクで下りの中速コーナーをこなす
◇ リアブレーキを使い、下りコーナーをこなす
◇ case.3-5 苦手な人の多い、右コーナーのヘアピンを走るコツ
◇ case.3-6 旧車を走らすための5つのライディングフォーム
◇ case.3-7 旧車と楽しく付き合うちょっとしたコツ
◇ case.3-8 旧車はバンク角が少ないことを忘れずに
◇ case.4-1 外車バイク Ducati、BMW、MotoGuzzi
◇ case.4-2 外車バイクを乗りこなすポイント
◇ case.4-3 個性際立つドゥカティの極意
◇ case.4-4 モトグッチとBMW。対照的な縦置きエンジンモデル
◇ case.5-1 単気筒バイクの奥深き本質
◇ case.5-2 単気筒バイクはリラックスとエンブレが重要
Trackback URL